O(オソ)18とは?
北海道東部の酪農地帯で、65頭の牛を襲い、31頭を殺してきたヒグマのコードネームである。
これまで、様々な手法で捕獲を試みてきましたが、いまだ実現には至っていないという曲者。
罠をかいくぐる高度な知能、獲物に執着しない行動の謎。ハンターや研究者の分析を踏まえ、浮かび上がるこれまでと異質の巨大ヒグマの”正体”を追っていきます。
OSO18の現在!出没~2022年現在までの時系列は?
OSO18が初めてその存在を現したのは、2019年7月16日のことです。
ことの発端は、標茶町オソツベツの牧場で体重400キロの牛が殺されたことによります。
そして、その後もOSO18による被害は続き2019年は28頭、2020年は5頭、2021年は24頭、2022年は8頭、が襲われていて、現在に至ります。
2019年7月16日 OSO18が出没 牛が殺されたことにより発覚
2019年・・・28頭の被害
2020年・・・5頭の被害
2021年・・・24頭の被害
2022年・・・8頭の被害 (2022年11月23日現在)
2023年7月に駆除!?
2023年8月22日の報道で、OSO18が駆除された可能性が発表されました。
2023年7月に駆除された1頭のヒグマの体毛のDNA鑑定を行ったところ、OSO18と同一のヒグマとみられるとありました。
正式な発表は、これからですが、ついにOSO18による被害が止まりそうです。
OSO18に懸賞金はかかってる?
自治体によっては、ヒグマの駆除に対して奨励金(懸賞金)が与えられることがあります。
しかし、2022年11月23日の時点では、OSO18駆除に対しての懸賞金の情報は出ていません。
懸賞金が出るとなると、プロのハンター以外にも懸賞金目当てなどの軽い気持ちで捕獲を試みる人が、出てくるかもしれないという懸念があります。
多数の被害が出ている中で、安易に懸賞金を出すという方針にはならないのではないでしょうか。
ヒグマ駆除の助成金は、例えば、北海道浦河町役場が出しています。街なかに出てきてしまったヒグマに対する駆除の助成金です。駆除の他、ヒグマ箱わな設置、要請に対する出動などにも助成金が出ます。
対象は、団体に所属した狩猟免許所持者のみですので、一般の人が懸賞金をもらえる性質のものではありません。
対象:ヒグマ駆除
助成金額:10,000円/1頭
交付対象者:町内狩猟団体に所属し、狩猟団体の長より推薦された狩猟免許所持者
詳細は北海道浦河町役場のホームページをご確認ください。
OSO18が出没している場所はどこ?
OSO18が出没している場所は、北海道東部の標茶町(しべちゃちょう)と厚岸町(あっけしちょう)。
標茶町(しべちゃちょう)では2019年から2022年の間で55頭の被害。厚岸町(あっけしちょう)では10頭の被害が発生しています。
地図で見ると、北海道川上郡標茶町の場所はこちら。
北海道厚岸郡厚岸町の場所がこちら
リアル赤カブト・忍者グマの異名を持つヒグマOSO18は何歳?何頭いるの?
OSO18って1匹しかいないの??
— ゆぅ(仮) (@UqGTMqpkVxLdjL8) July 31, 2022
銀牙で言ったら赤カブトみたいな存在?笑#ミスターサンデー#OSO18#熊 pic.twitter.com/1tq24LS1CH
リアル赤カブトと話題になったOSO18。
赤カブトは、漫画「銀牙 -流れ星 銀-」に登場する凶暴な熊。
この漫画では、主人公の熊犬・銀が赤カブトに立ち向かうストーリーが描かれています。
まさにこの熊、赤カブトを思い出させる熊がOSO18ですね。
OSO18は知能が高く、人前に姿を現さずに、見た人がいないことから忍者グマという異名で報じられています。
そのため、姿を捉えているのは無人カメラのみという状況です。OSO18の推定年齢は、10歳ぐらいとされており、1頭のみです。
OSO18(オソジュウハチ)の大きさ、足のサイズ、名前の由来!
OSO18の体長はおよそ2メートル。立ち上がると3メートル近くにもなるという。体重はおよそ300キロ。
名前の由来は、最初の被害現場標茶町オソツベツの牧場で残された足跡「18センチ」から、オソツベツのオソと18センチで「OSO18」と北海道庁は命名しています。
OSO18は非常に慎重な性格で、ハンターが銃器を使えない夜間にのみ行動し、人が目にしたことがないため「忍者」とも呼ばれています。
まとめ
北海道庁の資料によると、これまで餌の種類を変え、ワナの形を工夫してきましたが「OSO18」は一切かかることがないため、ワナを学習していると見られています。
現在、ヒグマの専門家で「OSO18捕獲対応推進本部」を立ち上げ対策に臨んでおり、音や光で威嚇するモンスターウルフを被害場所に設置したり、OSOが活動する夜に拡声器を使ってラジオを鳴らす装置を設置するなどの対策が試みられています。
クマは本来、時にはシカやウサギを食べることもありますが、最も多く食べるのは、木の実や草の植物であり、OSO18は、1頭の牛を襲っても、少し食べてその場を離れていることから、食べ物への執着がないと言われています。
2019年から現在までの被害総額は1800万円を超えるとも言われており、地域の牧場経営者を悩ませる事件となっています。このような状況を一刻も早く解決する日が来ることを願っております。