身体の一部が不自由なことを法律では「障害」と表記されているようですが、
最近は「害」という漢字ではなく「障がい」と表記されることもよく見られるようになったとのことです。
「害」という文字のイメージが悪く、障害を持っておられる方を傷つけてしまうのではないかとの意見もあるようです。
普段あまり考えもせずに使っている言葉ですが、言葉の意味を知ると少し考え方も違ってくると思います。
今回は、そんな意味も含めて、ろう者とろうあ者の違いや、聴者、健聴者の言葉の意味について調べてみました。
ろう者とろうあ者の違いは?
「ろう者」と「ろうあ者」では言葉の意味が違います。
「ろう者」は耳が聞こえない人。
「ろうあ者」は耳が聞こえなくて話せない人。
「ろう」を漢字にすると「聾」=耳が聞こえない
「あ」を漢字にすると「唖」=口でうまく話せない
しかし「ろうあ者」という言い方は最近は減ってきているみたいですね。
なぜなら上手く話せないというのは耳が聞こえないために起きる障害なので、わざわざ「ろうあ」という必要はないと考えられるようになったからです。
それに昔と違ってトレーニングすることにより口で話して意思疎通ができる人が増えてきているそうです。
なので耳が聞こえないから話せないと決めつけることは行き過ぎだとの考えに変わっています。
耳が聞こえないのを表すのは「ろう」だけでよいということですね。
聴者の反対語は?
一般的に聴者(ちょうしゃ)とは、ラジオの聞き手、聴取者、受聴者、英語のlistener→リスナーという意味だそうです。
しかし、耳が聞こえない人から見て耳が聞こえる人のことを「聴者」と言います。
逆に耳が聞こえない人のことを「ろう者」と言います。
つまり聴者の反対語はろう者ということになります。
健聴者は差別用語?
聴覚に障害のない人のことを「健聴者」ともいうようです。
健聴者は、健全な聴力を持つ者という意味です。
この場合、逆に難聴の人は「耳が異常な人」になってしまうのでしょうか?
このように無意識に異常という意味が込められてしまうことにより、中にはその言葉に違和感を持たれる方がおられると言われています。
そんな理由から「健聴者」という言葉は受け取る側の方にとって「差別用語」のようになってしまう可能性も!
一度使う程度ならよいかもしれませんが、何度も繰り返し使うのは避けたほうがよいですね。
健聴者ではなく「聴者」でよいのではないでしょうか。
まとめ
ろう者とろうあ者の違い、聴者の反対語、健聴者は差別用語になってしまうのかを調べてまとめました。
「ろう」と「ろうあ」では全く意味が違うものだと分かりました。
「健聴者」という言葉についても「健」という漢字をつけることで無意識に相手を傷つけてしまうことがないとは言い切れません!
とてもデリケートな問題なのでなかなか難しいですが、やはり言葉の意味をしっかり理解しておくことも必要だと思います。